2012年1月20日(金)in Paris text by Eriko Hosoi
初日からエンジン全開で、ホテルチェックイン後すぐに百貨店に出かけてショッピングしたメンバーですが、2日目も朝から視察です。
8時過ぎにはロビーに集合して出発!
今回、Maison & Objetに初めて参加されるメンバーもいらっしゃったので、事前に旅行社で大型バスを手配してもらい、皆で会場へ。
快適に、、、と思いきや、大型バスの進入が会場内の規制(?!)で出来なく、駐車場に着く前に若干立ち往生。
しかし、一番最初に行きたいと考えていたHALL 7のすぐ近くだったので、少し歩いてHALL 7の裏手の入口から入場。
ちなみに、これはHALL 7の反対側の入口。

貝ボタンで文字が作られています。


最初にMANASのブースへ。

朝一番の訪問で特に事前にお約束していなかったのですが、IIDA企業メンバーでもあるマナトレーディングの中尾さんにお会い出来、早速新作の解説をしていただきました!
商品を手にプレゼンテーションして下さる中尾幸子さん。

新作に見入るメンバー達。

MANAS Eun Il Lee
ユン・ニル・リー氏が手がけるMANASのコレクション。

能の演目「桜川」の歌の一節をひらがなの文字で表現したシルクと和紙の美しいファブリックや美しいゴールドの桐の文様、枝を織り込んだシリーズなど、ため息が出る程美しい生地が並びます。



MANASの新作
美しい光沢や柄、新しいカラーバリエーションが目を引きます。


午後に一度集合して情報交換をすることにして、この後は複数のグループに分かれて別行動。
6月に予定している東日本大震災のためのチャリティー企画用の買付けが今回のツアーの大きな目的の一つになっているため、皆素敵な商品を見つけようと広い会場をかなりのハイペースで廻りました。
皆さんご存知のように海外の展示会会場はとにかく広い!
Maison & Objetも然りです。
全ての商品をくまなく見ようと思ったら丸4日はかかります。
ですが今回のツアー予定からこの会場にいられるのは最長でこの日一日と翌日の午前中のみ。
そこで、効率よく廻るために自分の仕事の視察も兼ねている私は、まずこの1月展だけでしか見られないéditeursを中心にHALL 7をチェック。
そのあとは、NOW!のあるHALL 8へ移動。そしてその後はトレンドブースINSPIRATIONSへ。
トレンド分析も仕事としている私は、毎年必ずチェックしてその変化を見るエディターが複数あるのですが、その視点で商品チェックするのとは別に、チャリティーイベントで売るための商品チェックもしなければならず、脳みそと目と足はフル回転。
それでなくても、年々、自分の体力に陰りを感じているお年頃。今回は早くも昼食を取った時点で若干疲労の色が。。。
今回は、Maison初参加の伊藤さんと一緒にあれもこれもと目移りしながら、会場を端から端まで歩きました。
そして最初に見つけたチェリティーセール候補がこちら。

日本での売値を考えた時、少し難しいと判断し今回はあきらめましたが、レバーハンドルやフックもあり、なかなか魅力的な商品でした。
全体としては、ユーロ安にフランスの信用格付けのダウンなど、ヨーロッパ経済の冷え込みが展示会内容にどのように影響されているか少し心配していたのですが、さすが、リーマンショック後のトレンドブースで「antidote(解毒剤)」を発表した展示会だけあって、不景気風を吹き飛ばせとばかりに、パッションに溢れた新作を発表しているエディターが複数目に留まりました。
もちろん、悪い影響は実際にはあります。しかし、それを感じさせない底力がまだまだあるなぁ、と日本の業界の現状と比較してつくづく感じました。
私が個人的に注目したのは、既成概念を打ち破るようなパンクでファンキーでロマンチックなものたち。
その多くは今回のトレンドブース「CRAZY」で見ることが出来ました。
(詳しくはレポートのPart 2で)
街中で同時期に開催されたDeco Offでも感じたことですが、今回イカットや水彩画タッチなど継続のトレンドが数多く見られる中、胸が熱くなるような情熱的なカラーやロマンチックなモチーフ、五感を揺さぶるようなわざと「ずらした」デザインが新鮮でした。
そんな中、Maison & Objetの会場で、さすが!と唸らされたのはÉLITIS。
レリーフ感のある立体的素材(特にフロッキーとビロードの中間のような雪景色には感動)やトロンプロイユの技法を使った壁紙は、今回も新鮮な気持ちにさせてくれましたし、金唐革紙を思わせるクッションにも非常に心惹かれました。
変わらぬ姿勢が逆に潔いと感じさせるmissoniやDESIGNERS GUILDでは、いつものテイストの中にトレンド要素をしっかり入れてくるそのテクニックに感心し、LALIQUEの家具で中国マーケット戦略をひしひしと感じるなど、今回も新しい発見や刺激が沢山ありました。
それらを全てここで語るのは難しいので、いくつか写真をピックアップして、レポートのPart 1は終わります。
ÉLITIS



DESIGNERS GUILD



missoni

LALIQUE


その他




後半の買付けの模様やトレンドブースについては、Part 2で。。。
IIDA Professional Member
細井絵理子